ドクターブログ|ラバーダム防湿法と実際の治療について

2017年12月9日
こんにちは!
歯科医師の山田幸平です。

前回はラバーダム防湿と治療中の安全確保についてお伝えしました。
今回は、その他のラバーダム防湿法と実際の治療についてお伝えします。

医療系のテレビドラマで手術のシーンをご覧になられたことがありますか?
そういったシーンでは患者さんの身体に覆い布がかけられ、手術野のみが見える状態になっています。
歯科治療でも同じことを行います。
覆い布の代わりにラバーダムを用いることで治療している歯を完全にお口の中から隔離した環境を作ることができます。

ではどのようなメリットがあるのでしょうか?
一つに湿気の悪影響を排除できることがあるでしょう。


*実際の治療現場の例をお話しします。
虫歯で穴が空いた歯に、レジンという樹脂を穴に接着させて治療したり、金属の詰め物をセメントでくっつけて歯を修復する治療を行うことがあります。
しかしこの樹脂やセメントは歯が湿った状態では確実に歯にくっつきません。
呼吸する際の息に水分が含まれているため、お口の中は暖かく湿気があり、その平均湿度は94~100%温度は27度という報告があります。(Plasmans J. Dent. 1994; 22: 89-91 ) (Kameyama 2011 JADA 142(3))

これはアフリカや南太平洋など熱帯地方の平均湿度気温と同じなのです。
その環境で樹脂は歯にしっかりとくっついて本来の力を発揮できるでしょうか?
ラバーダム防湿を行なった状態では治療する歯を湿気がある口の中から隔離でき乾いた状態を保ちやすくなります。
結果的に歯に樹脂はしっかりと接着し、治療の精度は向上します。





 もう1つラバーダム防湿には細菌感染の防止できうるという利点があります。

 お口の中には唾液やプラーク(歯垢)が存在します、その中には無数の細菌が生息しています。
特に歯の根の管の治療(根管治療)においては細菌が、歯の根の中に入ってくることは絶対に避けなければなりません。
根の治療では虫歯などから歯の根の中に侵入し感染した細菌を追い出す治療をしているのですから、治療中に新しく口の中から細菌が侵入している様では本末転倒な状態になるわけです。
 ラバーダム防湿だけで細菌が全て除去できるわけではありません、しかし歯を口腔環境から隔離でき、唾液やプラークの侵入や付着を予防できます。
最低限新しく細菌を侵入させないことができる様になるため、根の治療においてはラバーダム防湿は最も基本的かつ重要となる処置なのです。

この様にラバーダム防湿は皆様の歯の治療を安全に確実に進め、良い治療効果を得る手助けをしてくれるものなのです。


歯の根の構造:


ラバーダム防湿:


門真市 守口市 にしさんそう歯科
0120-74-5454

更新日: 2017-12-09